ーーまずは簡単に自己紹介をお願いします。
●あだち実(みのる)でーすっ!本名は轍満(ワダチミツル)です。
昭和23年5月24日生まれのチャキチャキの江戸っ子です。いやー自己紹介って難しいですね。特に喋ることがないなぁ。あ、そうだ他の人と変わってる事といったら猫に育てられたことかなぁ〜(笑)なんか捨てられていたみたいなんですよねワタシ(笑)
ーー壮絶な幼少期を過ごされてたんですねっ
●いや〜そうでもないですよ。ペディグリーチャムを他の兄弟(猫)と奪い合ったりと今思い返せば微笑ましい限りです(笑)
ーー話を本編に戻させて頂きますっ(汗)どういう経緯で漫画家を目指そうと思われたんですか?
●ええっとですね。なんだったけなぁ〜。思い出せないなぁ。ええっと・・・。忘れたなぁ・・・。
ーー忘れてしまったんですか?
●そうみたいですね(笑)
ーーええっと一度子供の時の話に戻させて頂きます。どんなお子さんでしたか?

●子供の時かぁ。一言でいうと「猫」っぽかったですね。日本語もわからなかったですしね(笑)
確実に日本語が喋れるようになったのは23の時ぐらいかな?あ、ペディグリーチャムの味は覚えてます!

ーーえええっと子供の時から絵は描いていたんですか?

●絵は描いてましたね。洞窟とかに行って壁に牛とかの絵を描きまくってましたね。・・・いや、描き殴っていたという方が正しいかもしれません。なんかね、無性に描きたい年頃だったのかもしれません。
ーーではデビューの頃の苦労話を聞かせて頂けますか?

●私はデビューしたのが42歳の時なんで結構苦労しましたね。自動販売機の下に小銭が落ちてないかチェックしたり・・・。変わった仕事といえば短距離ランナーの選手かなぁ・・・。
実際は選手でも何でもなかったらしいんですけど(笑)
何故か自分の中では「俺は短距離ランナーだ!」という揺ぎ無い自信があって・・・。
「あそこの電柱まで5秒で走ってやる!もし5秒を切れば誰かが1万円くれる!」と勝手に思い込んでいました(笑)でも誰も1万円をくれなかったので漫画家になることになりました。

ーーそんなエピソードが!ちなみにどんな作品を描いたんですか?
●ええっとですね。なんだったけなぁ〜。・・・・。思い出せないなぁ。ええっと・・・。・・・。忘れたなぁ・・・。
ーー忘れてしまったんですか?
●そうみたいですね(笑)
ーーでは気を取り直して。ただいま人気絶好調の連載漫画「タッタ」について教えてください。
あだち先生自身は何故この作品が多くの少年少女に受け入れられているとお考えですか?
●う〜ん。どうしてだろ?なんでかなぁ〜。
ーーわからないんですか?
●はい。
ーーでは最後の質問です。あだち実先生にとって漫画とはなんですか?
●う〜ん。漫画?えーと・・・。なんだろ・・・。
ーーわからないんですか?
●はい。
 
ーー多忙なスケージュールの中、インタビューに答えて頂きありがとうございました!

あだち実(あだちみのる)
1948年葛飾生まれ
42歳の時に『ペディグリーキャッツ』でデビュー
1997年に『MI・NO・RU』で第21回少学館漫画賞受賞。
代表作に『猫+猫=犬』、『肉球について本気出して考えてみた』
『I♥あだち実』など多数。
現在少年サムデーで『タッタ』連載中


モドル